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小坂正則の個人ブログ

このまま福島原発事故が沈静化してくれるなら…

このまま福島原発事故が沈静化してくれるなら、
   私たちは大きく舵を切らなければならない
小坂正則

 3月11日14時46分にマグニチュード9.0という巨大地震が東日本を襲った。その強大さは太平洋プレートが数百キロに及んで動くといった強大地震だった。そしてその後数時間の後に福島第一原発を高さ14mともいわれる巨大津波が襲ってきた。その津波により原子炉建屋からタービン建屋に供給される外部電源は喪失され、非常用の3台のジーゼル発電機と重油タンクまでが全て流されるか海水に浸かって使いもならなくなり、全ての電源が喪失してしまったのだ。福島第一原発の1号機から3号機は制御棒の挿入で原子炉の核反応は止めることができ、バッテリーによる運転で一時的には原子炉を冷却することもできていた。
 私はちょうど居酒屋でこのニュースを聞いていて、原子炉が止まったという報道に胸を撫でおろしていた。その時点では福島原発がこれほどの破局的な事故になるとは想像すらできなかった。
 その後事態は深刻さを増してくる。福島原発のバッテリーがなくなった後は電源が何もなく、原子炉内の温度は上昇し続け、燃料棒のジルコニウムと水とが反応にして起きた水素爆発が続き、使用済み燃料の崩壊熱による爆発と連続して続いた。

チェルノブイリを上回る大事故へ進む可能性も残っている

 4月3日現在、すでに溶融している燃料が原子炉の底にたまって、その熱で炉心溶融へと拡大して原子炉爆発などという最悪の事態へは進行していないが、今後、燃料棒と使用済み核燃料の温度が下がり、臨界や炉心の水素爆発などが起こらないという保証はどこにもない。政府の発表も予断を許さない状況だと説明するだけだ。私たちは最悪の場合を想定して準備をしておく必要があるかもしれない。以下の私の提案は最悪の場合を免れたとして、その後どうするかという提案であって、最悪の場合は日本列島が放射能に汚染して、チェルノブイリ事故で言えば立ち入り禁止区域に日本列島がすっぽり入ってしまったような場合、私も冷静に事故後の復興計画など語る余裕はないだろう。

福島原発事故は人災

 福島原発事故は津波による電源喪失事故で、天災だと東電も国もいいわけをしている。しかし、さまざまな報道によると、国の耐震設計指針により地震対策工事を進めていた矢先の事故だったという。とりわけ地震対策は耐震設計の強化が中心で、津波への対策は後回しになっていた。特に非常用電源のジーゼル発電機や重油タンクなどは海側の向かってむきだしのまま設置されていた。私たちでも津波が来たら大変だということぐらい気づく初歩的なミスだ。特に1号機はアメリカの原発をそのまま輸入したものでアメリカでは津波など想定する必要がないため、非常用電源がむきだしでもよかったのだろう。しかし、福島原発の設置取り消し裁判などを行ってきた原告たちにより、津波の可能性や巨大地震による全電源喪失の可能性などは指摘されていたが、東電は経済性や技術者の過信で、それらの可能性を無視し続けてきた。

原発事故の責任は誰にあるのか

 福島原発事故の責任は当事者である東電には、その責任があるのは当然だが、国策として推し進めてきた国、経産省、文科省の官僚と、その官僚の言いなりになって無責任に原発推進政策を進めてきた自民党、民主党などの政治家にもある。また、本来は事故の危険性や世界最大の地震国で原発を動かし続ける危険性を指摘しなければならないはずの東京大学を中心とした旧帝国大学7大学に東工大の原子力工学系の大学教授などの御用学者には免れない責任がある。彼らが「原発は絶対安全だ」とウソをつき続けたから現地の自治体や住民は受け入れてきたのだ。彼らは大学を追放されるぐらいの責任を追及しなければならない。次にマスコミの責任も大きい。NHKは政府の広告塔としての責任があるのか「放射能は今すぐ危険なことはない」などとパニックを恐れて危険な事実を隠して報道しているが、民放はこれまで、電力会社の大スポンサーに遠慮して原発の安全性や必要性を流し続けた責任がある。しかし、この機に及んで自分の責任を忘れたかのように東電を責め立てているが、これはちょうど敗戦後のマスコミによく似ている。戦争責任を忘れたジャーナリズムの再来のようだ。ついでにどうでもいいようなこそくな集団もある。それは電力会社の労働組合だ。旧民社党系の労組が連合の中心に巣くって、民主党の経産大臣を歴任しているが、彼らは電力会社のために労使一体となって自分たちが甘い汁を吸うために原発を進めてきた。同じ旧民社党系の長崎造船の同盟系労組は以前「戦争があった方が景気がよくなってうれしい」と言っていたほどのインチキ労働組合だったが、そんな人たちは自分が儲かれば他人の生命などどうでもいいのだろう。しかし、原発の危険性を訴えてきた私たちにも責任がある。私たちは、これまでに危険な原発を止められなかったし、「他人の生命を犠牲にしてまでも自分が儲かればいい」という人たちの策謀を多くの国民に訴えて理解してもらい多数派になれなかった。今の子どもたちやこれから生まれてくる子どもたちに対して、私たちにも大きな責任がある。

もし、このまま事故が収束したなら次の大事故を絶対起こさせてはならない

 このまま収束するのか、もっと大きなカタストロフィが訪れるのか、予断を許さない状況が続いているが、もし、このまま放射能の放出が収まって核燃料の崩壊熱が安定してくれたら、次は福島原発事故を二度と繰り返さないための行動に出なければならない。それは東海地震の震源地の真上に建っている浜岡原発の運転を止めることであり、老朽化している玄海原発やプルサーマルを行っている伊方原発を止めることだ。そしてこれから新規立地をめざしている上関原発の工事を中止させることなどだ。そして「脱原発エネルギー政策」の国民的な議論を巻き起こして、日本がドイやオランダ、デンマークのように脱原発にキッチリと舵を切ることだ。その先頭に私たちが立とう!
Commented by 洋子 at 2011-04-03 22:08 x
広島から発信で原発廃止の1000万人署名をはじめたそうです。
東京でたまたま駅前で署名用紙を受け取りました。
九州でも一つになってはどうでしょう。
集約先は8・6ヒロシマ大行動実行委員会
Tel・Fax082-221-7631
hiro-100@cronos.ocn.ne.jp
Commented by nonukes at 2011-04-04 00:01
私も反対ではありません。でも、署名がベストなのかどうかはちょっと疑問があります。直接電力会社や政治家などに問い質すことがいま、最もやらなくてはならないことなのではないかと思うのですが。なぜ、ドイツでは25万人のデモがあり、日本ではないのかが大変疑問です。抗議行動が一番大切なことのように思うのです。署名なんか悠長なことしている時かという腹立たしさを覚えるのです。小坂
Commented by 洋子 at 2011-04-04 21:43 x
ドイツは何故? と少し調べると、一度は原油の安い頃に原発の廃止を決めているので、国民の選択肢として廃止があるけれど、日本ではマスコミの情報操作もあってほとんどの人が原発はあってあたりまえと思っていると思うのです。(近所に施設のある人以外)
放射性廃棄物の処理もドイツはずさんで現実問題になっているようですが、日本は問題を先送りにして隠しているということで、廃棄物の処理問題など誰も考えていないのです。
多くの人に考えてもらうだけでも時間はかかってしまうと思います。
Commented by 次郎 at 2011-04-16 23:03 x
東電は、電力不足とかで節電を呼びかけてますが、節電に協力するではなく、逆停電運動というのはどうでしょうか。
東電が恐れているのは、消費者の不買運動です。インフラビジネスで地域独占だからそんことは出来ないと高をくくっていると思いますが如何ですか。

それから、孫社長には、是非、携帯電話事業で起こしたと同様に
電力事業に参入して頂きたいと思います。その為に出来ることは
何かを、この運動に関係触ってしている方が孫さんと一緒になって考えていったらどうでしょうか。資本主義の枠内で、電力という問題を解決するなら、天下りという法律に守られた着服装置と一体になった上からの資本主義を、下からの資本主義でくづしていくしかありません。下からの資本主義の旗手は今のところ孫社長しかいません。

Commented at 2011-04-22 10:22 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by nonukes at 2011-04-22 15:31
誤字のご指摘ありがとうございます。穴があったら入りたい気分です。これからも気をつけてアップしますが、間違いがあったらご指摘願います。以前、このコメントはエッチな迷惑コメントばかりだったのですが、近頃は皆さんまじめなコメントばかりです。私のような素人のブログにこんなにも多くの方が書き込みをしてくれることに感謝します。 小坂
by nonukes | 2011-04-03 13:28 | 脱原発大分ネットワーク | Comments(6)

  小坂正則